永遠の華〜last eternal〜


「この話は終わり。ゆかり何か飲む?」



『えっ、あ、いただきます』




何かはぐらかされた気がするけど……。

まあ、いいか。




「くくっ…俺が言ったことは気にしない方がいいよ。
ほら、これ飲んで落ち着きなよ」



『……悟くんって秘密主義だよね』



「その方がかっこいいだろ?」




軽くウインクする悟くんに、私は笑ってしまった。


悟くんは元からかっこいいのに。



そんな事を思っていると、目の前にグラスが差し出された。


ピンク色の、ちょこんとクリームとイチゴが乗っている飲み物。



……可愛い。
これ、お酒じゃないの?


む、気になる。




「ガキに酒勧めてんじゃねーよ」





グラスに手をかけた途端、タバコをくわえながら背後に立つ香がいた。



着替えてきたのだろう。

体のラインが分かるブラックのTシャツに、
スラッとした長い足に似合う細身のパンツ姿。


シンプルだけど、シルバーのリングを通したネックレスがライトの光を反射させていた。



さっきの車の中での出来事を思い出し、少しムッとした。
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