永遠の華〜last eternal〜



『……ケチ』


「ケチじゃねぇ」




ムスッと頬を膨らませる私の手からグラスを取り上げ、
隣の椅子に腰かける。


え、そこ座るの?




「冗談だって。ゆかりにはコレ」


『わ、キレー』


「新作のカクテル。ノンアルコールだから大丈夫だよ」




新しく差し出されたグラスの中には、青と白がキラキラと混ざり合うカクテル。


小さな花が何個か入っていて、程よい香りが鼻をくすぐる。


軽く口つけると、丁度いい甘さと炭酸が口の中に広がった。


……美味しい!




「どう?」


『……すごい美味しい』


「そ、良かった。元気そうで良かったな、香?」

『……え?』



「悟!」




悟くんの言葉に、香がいきなり声を荒げた。

私はビクッと体を強ばらせてしまい、目を見開く。
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