永遠の華〜last eternal〜
「うわぁ、綺麗ー!」
「すごいわね」
店内の雰囲気に目を奪われる二人。
確かに別の空間にいるみたいで、何回来てもこの雰囲気に慣れない。
「……客?」
カウンターに立っていた香が、怪訝そうな顔でこちらに視線を向けた。
ふと目が合い、私は思わず視線を逸らす。
ふ、ふんだ!
「うん、美香ちゃんと茉莉ちゃん。
店に来るつもりだったんだって。
あ、ゆかりもいるよ」
私に視線を向けてウインクする悟くんに、
私はムスッとする。
来たくて来たんじゃないよっ!
「お邪魔しまーす!今日もカッコいいね、香さん!」
香は吸っていたタバコを灰皿に押し付け、挨拶する美香たちを見た。
「お前は相変わらずうるせぇな、女子高生」
「美香だっていつも言ってるじゃん!」
「女子高生は女子高生だろーが」
「なんか香さんが言うと、エロく聞こえる!」
「まぁまぁ、座って」
俺様な態度の香に負けず劣らず、
美香も笑って返していた。
この二人、なんか似てる。
……腹黒さが。