永遠の華〜last eternal〜


そんなことを思いながら、茉莉たちをカウンターまで案内し、椅子に座らせる悟くん。


うん、レディーの扱いはさすがプロ並みだ。



そこだけは感心しちゃう。


そこだけ。





「飲み物は何にする?」



「美香、オレンジ下さい」



「アイスティーで」




「おっけー」





荷物をカウンターの隅に置くと、グラス2つを手にする悟くん。



冷蔵庫からオレンジとアイスコーヒーを出し、グラスに注いでいた。




……グラス2つ?




私には聞いてくれないの、悟くん。



新手のいじめ!?




悟くんはそんな人じゃないと思っていたのに!






「なんだよ、お前も欲しいのか?」




シレッと聞く香に、私はジッと睨みつけた。



一応お客なんだけど、私!



でも、きっと香はそう思っていない。



だって、香だもん。
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