永遠の華〜last eternal〜
「なに黙ってんだよ」
『…………』
騙されるな、これで返事をしたら香の策略にハマる。
香の罠だ……!
ブンブンと勢いよく左右に首を振る私に、
香に「ククッ」と妖しい笑いをこぼしながらさらに悪巧みを始める。
「照れてんのか?こいつらの前だからって遠慮することねぇだろ?」
スル…と指で私の顎を持ち上げ、
意地悪な笑みをする香の顔が近距離で目に入った。
『ひゃあぁぁっ!?』
思わず赤面してしまい、情けない声を上げる私に対し、悟くんはお腹を抱えて笑っていた。
隣では「きゃぁぁ〜!」と美香の喜ぶ声が聞こえる。
茉莉に関しては、さも当たり前の光景かのように動じていなかった。
ポーカーフェイス過ぎるのも限度があるよ!
『ちょっ……!ふざけないでよ香……!』
私は慌てて香の腕を振り払う。
やけに顔が熱い。
「ちっ」と吐き捨てるような声に、私は香を睨みつける。