ツン×ツン オカルト同好会【MENS企画】

「なんなのよ…。」

私は、膨れっ面になりながら、持ち上げていた資料を見た。

「カップルを狙う、見えない変質者……か。」




私は夕方の電車乗っていた。

『最近、鳥尾線内の車内で学生を中心とした若いカップルをターゲットにした切り裂き犯が出没している。
電車を降りると二人の衣服がいつの間にか切られているというのだ。
全く、気配を感じずに行われた犯行に被害者達は、鳥尾線の利用を避ける動きが出ている。
警察は、悪質な犯行として捜査を開始した。』

さっき、あいつに調べさせようとした資料だ。

被害に遭った時間帯を調べると今ぐらいが多い。
その為だろう。
私服警官らしい姿を確認できた。
でも、これだけ混雑してきた車内では、あまりにも死角が多いように思う。

「多分…あの時…。」

私は呟きながら、自宅近くの駅で電車を降りた。