それでも君が。


だから、2人とも部活に顔を出さない日は、3人で肩を並べて帰るのだ。



私達の家は、蒼君の家を挟んで3軒隣り合っている。



親同士もすごく仲が良くて、私達子供だけ残して、親達だけで旅行に行く時もあるくらいだ。



そんな時は決まって、晴君と私は蒼君ちに集まるんだ。





「蒼汰」





後ろから、透き通った声が響く。



私達4人は、一斉に振り向いた。



そこには、蒼君達と同じ3年生である、バスケ部のマネージャーだった秋山先輩が立っていた。



フワリと靡く、ウェーブがかかった栗色の髪の毛を手で払いながら、ニコリと笑う。




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