それでも君が。
「それで、あとどれくらいで退院出来るの?」
「多分……もう、明日か明後日には」
「え? そんなに早いの?」
「うん。だって、検査には結局どれも異常はなかったし。他に悪いとこもないし。これで1週間も縛られてたって方が不自然じゃない?」
「……って言っても、まだ頭が痛む時あるんでしょ?」
「うん。でも、偏頭痛みたいなものかもしれないねって、先生が」
「……そう」
「……それよりね、澪ちゃん」
私の声色が若干深刻なものになったのが分かったのか、顔を上げた澪ちゃんの目も、真剣だ。