アルホード王国


その頃、国王補佐ザックは国王室に国王補佐護衛隊隊長のアースといた。


「ここは、俺の部屋になる」


椅子を撫でる、ザックの顔に不適な笑みが広がる。


「クリスレオナルド新国王殿は?」



その問いかけにザックはニヤリと笑った。
意味を理解したアースも同じように笑う。



「邪魔者は、消す」


「第5番隊隊長殿はどうされるので?」


「今2つで迷っているんだ。明日までに決める」


「楽しみにしています、陛下」



頭を下げて、アースは部屋を出た。





クリスは毒殺した。
触れるだけで全身に毒が回る猛毒だ。
毒が全身に回れば、一瞬で死ぬ。





ザックは毒の入った小さなビンをポケットから取り出し、愛おしそうに撫でた。



レオンも毒殺しようか…。
暗殺犯に仕立て上げ、処刑しようか…。
毒殺の方が楽か?
…いや、死因に説明がつかない。
…暗殺犯にしよう。



クリスレオナルドは時期、暗殺する。



アルホード王国は、わたしのものだ。



ザックの体になんとも言えぬ高揚感が広がり、喜びに全身を震わせた。




< 14 / 27 >

この作品をシェア

pagetop