アルホード王国
″暗殺犯″
「暗殺犯は、この部屋にいる」
なんだって?
互い顔を見合わせ、首を振る。
「暗殺犯は――」
「――レオン・カース。
兵士隊第5番隊隊長だ」
大広間の視線がレオンに集まった。
「は…?違う!俺じゃない!」
「よく言うものだ。5番隊は一番大広間から遠いのに、国王が亡くなったとき、お前が一番に来ただろう?」
それが……理由?
「証拠はあるのかよ!?」
「告別式のあと、どこに居た?」
しまった。見つかってたんだ。
レオンは言葉に詰まる。
隠し通路のことは知られたくなかった。
そう思い、無言になったのがいけなかった。
不適に笑い、ザックが言葉を続ける。
「…ほらな。答えられん。大方、国王の部屋でも荒らしていたんだろう。……よって、国王殺害の罪でレオン・カースを処刑とする!」
はめられた。