アルホード王国
夜になった――
満天の星空が視界を埋め尽くす。
今までの思い出にふけり、目を瞑っていると……
「うっ……」
「ゲホッ…」
ドサッ……
見張りの兵士が倒れる音がした。
慌てて目を開け、暗闇に目を凝らす。
誰かが後ろからレオンの口を手で覆った。
「騒ぐなよ!」
この声は…
「ハワードふぁん(サワードさん)?」
「そうだ!」
パサッ……
ナイフかなにか、刃物によって切られたロープが地面に落ちる。
サワードさんが口を覆う手を話したと同時にレオンは地面に立った。
「レオン、隠し通路はどこだ!?」
「レオナルド……」
何て言葉を話せばいいか、分からない――
「誰もお前を暗殺犯だなんて思っちゃいねぇよ!とにかく、ヅラかるぞ!隠し通路を教えろ!」
「サワードさん……」
胸が、熱くなる。
罪人を逃がした者は処刑される。
その危険を犯してまで、2人は来てくれた。
感謝しても、仕切れない……。
「「早く教えろ!」」
「はいぃぃ!」
怒った2人の声に慌てて処刑台の下にあるブロック模様の地面から1つ選び、軽く引っ張る。
すると――