アルホード王国
ゴトッ――
ブロックの地面が外れ、暗い穴が現れる。
「おぉ……」
サワードさんが呟く。
「サワードさん、先に少し高いですけど、飛び降りて下さい。今は夜だから地面が見えませんが、大丈夫です。飛び降りたら真っ直ぐ歩いて下さい。少し行けば階段があるんで上って下さい」
「分かった」
刀を腕に抱いて、サワードさんが飛び降りる。
「次、いいぞ」
サワードさんが言った。
「行け、レオナルド」
レオナルドが飛び降りる。
レオンは器用に穴に脚を広げて落ちないようにしながら、ブロックを元に戻した。
そして、飛び降りる。
「…まだか?レオン」
小走りして10分後、サワードさんが言った。
「あ、もうすぐですから、頭気をつけて下さい」
――ゴンッ
「いってぇ…!」