アルホード王国



ウー!!!



警報が鳴った。



″囚人脱走″の合図。





レオナルド王子のパンチで気絶した2人が目を覚ましたらしい。



もう…敵だ、レオン、レオナルド王子。





上手く逃げ切れ…!
そう願うことしか、俺には出来ない。







「警報だ…」



レオンの脱走に気づいたか。



「あぁ。…城下町から下町へ行く門には門番が居るんだよな?どうやって行く?」


「なんとかなる」


真顔で言うレオンに『おいおい』と心で突っ込んで、歩くスピードを速めた。


「この辺から一気に下り坂だから、気をつけろよ」


「了解」



滑らないように気をつけながら、段々低くなる天井に注意して進む。




「着いた…!」


しばらくすると、行き止まりに着き、上から小さな光が射している。



「どこに出るんだ?」


「出たらびっくりさ!」



悪戯っ子の微笑みのレオナルド。




ゴトッ…




レオナルドが何かを動かし、外に出たのに続き、レオンも外に出る。



外に出たレオンは目を見張った。



「な…なんじゃこりゃ!」



< 25 / 27 >

この作品をシェア

pagetop