アルホード王国
ウー!!!
警報が鳴った。
″囚人脱走″の合図。
レオナルド王子のパンチで気絶した2人が目を覚ましたらしい。
もう…敵だ、レオン、レオナルド王子。
上手く逃げ切れ…!
そう願うことしか、俺には出来ない。
「警報だ…」
レオンの脱走に気づいたか。
「あぁ。…城下町から下町へ行く門には門番が居るんだよな?どうやって行く?」
「なんとかなる」
真顔で言うレオンに『おいおい』と心で突っ込んで、歩くスピードを速めた。
「この辺から一気に下り坂だから、気をつけろよ」
「了解」
滑らないように気をつけながら、段々低くなる天井に注意して進む。
「着いた…!」
しばらくすると、行き止まりに着き、上から小さな光が射している。
「どこに出るんだ?」
「出たらびっくりさ!」
悪戯っ子の微笑みのレオナルド。
ゴトッ…
レオナルドが何かを動かし、外に出たのに続き、レオンも外に出る。
外に出たレオンは目を見張った。
「な…なんじゃこりゃ!」