アルホード王国
「絶対捕まえて逃がさない」
ハイエナかよ。
「どうやって行く?」
「あの門まで一気に走ろう」
「鍵は?」
「あ…」
レオナルドは地面に座り、頭を抱え込んだ。
パキッ…
「「げ…」」
もう少し身を隠そうと、踏み出したレオンの右足が木の枝を踏んだ。
「音がしたぞ!」
「こっちだ!」
「逃がすな!」
ザックたちの声と足音が近づいて来る。
「逃げるぞ!」
「おう!…ってどこにだよ!」
二人は走り出した。
「分かんねえ!」
分かんねえって、おい……。
レオンはレオナルドに着いて行った。
「…へ!」
「おい、なんか聞こえなかったか?」
足を止める二人。