アルホード王国
城の衛兵隊は、騎士隊、兵士隊、弓矢隊、予備生、訓練生に分かれている。
各隊は10人10隊あって衛兵隊は合わせて300人居る。
その衛兵隊にまだ入れないのが予備生と訓練生である。
予備生は各隊に入るために自分を磨いている。
訓練生は衛兵の為の学校に通い、一通りの衛兵術の訓練をしている。
レオンの若さで隊長になれたことは異例である。
レオンはまだ訓練生の頃に引き抜かれ、第5番隊隊長に就任した。
隊は若い番号がいちばん強い。
とはいっても、9番隊と10番隊は大して力は変わらない。
リースは隣に立つ、レオンをチラリと見た。
何か言いたそうな表情をしている。
右手が腰にさす、剣の柄を握った。
俺もこんな風になれるのだろうか…。
ふと、リースは思った。
訓練生の頃、共に日々を過ごした1歳年上のレオン。
レオンが衛兵隊に引き抜かれたとき、凄いなと思うと同時に寂しくなった。
しかし、寂しさは一瞬だった。
レオンが衛兵隊に引き抜かれた3日後、レオンがリースを第5番隊副隊長に任命したからだ。
リースは、レオンに命を捧ぐと誓った。