虹の彼方
『じゃあ俺!! 部活あるから行ってくるわ!!』
そう言って教室から帰ってしまった和くん。
あたしはただただ、…足が震えてその場に崩れるしかなかった。
「和くんが…」
何かの間違えであってほしい。
時間が経っても現実を理解出来ない自分がいる。
いや…理解したくないのかもしれない。
でもこれが現実。
泣いても笑っても、最終的には受け入れないといけないリアル。
残りの時間、あたしは和くんとどう過ごせば良いのだろう…??
あたしは、和くんと一緒にいる最後の時まで、笑っていられるのかな??
「あたしは、和くんと……」
笑っていたい。
一緒にいたい。
どこまでも、繋がっていたい。
心からそう思った。
あたしはたくさん泣いた。
わんわん喚いた。
苦しくて、涙が枯れて、喉が痛くなるまで泣いた。
泣いた。