虹の彼方
昼休み。
あたしは和くんのことを考えていて、授業なんて上の空。
和くんに
ノート見せてなんて言われたらどうしよう…
まぁとにかく、あたしは約束通り和くんのところへ行った。
「和くん。」
あたしは約束通り、和くんの所に来た。
席に座っていた和くんは後ろにいるあたしの方に振り返った。
「お、来たな。 んじゃ行くぞ。」
「うん。」
立ち上がった和くんに付いていく。
方向的には非常階段へ行くみたいだ。
廊下を歩くたびに周りの人から視線を感じる。
和くんは優しくて面白いから、みんなの人気者。
今まで女関係もあまりなかった和くんが、あたしを連れて行っている事で注目を浴びているみたい。
時々、女絡みの痛い視線も突き刺さる。
人気者はそれなりにモテてしまう。
はぁ…
同じように過ごして来たのに、和くんだけこんなにも
遠ざかってしまうのだろう…。