虹の彼方
家から帰ると、お母さんが「和くんママから聞いた」って言って、切ない顔をしていた。
だけど、「私達で出来る事があるなら、協力してあげようね」って優しい笑顔を見せていた。
和くんは愛されてる。
それは和くんの行動が、……笑顔が誰もが救いになったんだ。
次は、あたしの番。
和くんが苦しい時だからこそ、あたしが手を差し延べよう。
「頑張らなくちゃ……」
あたしが、強くならないと…弱いあたしを和くんにはもう見せられない。
勉強も、和くんの為に。
涙も見せない。
笑顔でいよう。
和くんのお母さんの為にも、自分の為にも――…
……―――強くなろう。