Shadow Soul Hunt



「4……3……2……1」
………カサッ
「!?」
紙が擦れるような音

なんだ!?
周りを見ると何も無かったはずの空間に
怪しげに光る目玉が

一つじゃない

二十…六十…百…
数え切れないほどの目玉が俺達を睨んでいる

カサカサカサ
カサカサカサカサカサ
カサカサ
カサカサカサカサカサカサカサカサ
これは……蜘蛛の足音?
『キッ……キキキ…』

「な……んだ…これ」
バスケットボール大の
黒い蜘蛛の化物が沢山
床や柱や天井に
這いずり回っている
生理的に吐気をもようす
いや…狂ってしまいそうですらある
汗が止まらない
数千匹は居ようか…

暗闇に浮かぶ、光る蜘蛛の眼を見てしまう

ズンッ!!
「ガッ!?……!!?」
突然、体がまるで鉛にでもなったかのように重くなる
首を締め付けられる感覚に襲われ
膝から崩れていく…息が……できな…い…
死ぬ……のか?……俺…


「しっかりしろ!!拓浪!!」
白狼さんが
俺を呼んでいる…
かろうじて意識を保てた

「眼を見んな!!慣れてねぇと、精神を喰われっぞ!!」
そんな事先に
…言って欲しかった…

「待ってろ〜すぐに倒すから〜ぁ」

倒すから〜ぁ…って
…なんか…なんか…
その言い方
他人事っぽくね…?

…ヤバイ…俺…マヂ死ぬかも………



< 13 / 38 >

この作品をシェア

pagetop