Shadow Soul Hunt
まさか…
カチッ
パカッ
やっぱり…と思いながら
電話に出る
「……もしもし?」
「お〜ぃ起きてたか?」
ふざけた調子の第一声
「はい、今さっき起きました」
「そうか♪そんじゃ〜今すぐ志摩町にあるデパートの喫茶店で来いよ〜ぉ」
絶対に今すぐは無理だ
何か食わないと…
「来たらさ〜喫茶店で飯食わないか?俺のオゴリで♪」
「すぐに行きま〜す!!」
俺って…単純だな…
食べ物に釣られる自分が
情けなくなりながら
Tシャツの上から革シャンを羽織り
薄汚れたデニムを履いた
近くのバス停で、志摩町行きのバスに乗った
腹減ったなぁ…
バスが進むのが
何時もよりも遅く感じる
バスを降りると、デパートまでダッシュし
エレベーターを待たずに階段を駆け上がる
4階の奥に白狼の指定した喫茶店が…
「はあ……はあ…」
疲労と腹の虫が
本気でヤバくなってきた
グギュルルルルルルルル!
「限……界……だ」
縺(もつ)れかかる足で喫茶店に入ると
白狼の姿を探す