Shadow Soul Hunt

「俺は入りません!!絶対に!!」

あそこまで死ぬ思いをしたんだ
絶対に入りたくない!!

俺が、そう言うと白狼は
急に真面目な表情になった

「そう言うな…。 いいか拓浪、陰魂狩りの力を持っている者は、陰を狩る使命を生まれながらに背負っているんだ。     陰を狩り現界の、安定を保つという使命をな。     力を持つ者自身が使命を知った時、その者の家族や、その者と関係する全ての人の記憶から、自身についての記憶は抹消される。」

俺は眼を見開いた
「!!じゃあ、俺の家族は、もう俺の事を!?」
「ああ、もう忘れているな」
「な!!そんな…」
「言っとくが、あの求人サイトのせいにすんなよ? 元々、陰魂狩りの力を持っている者同士は、磁石みたいに引き着け合うものなのさ。 宿命ってヤツさ♪  俺は、その切っ掛けを作っただけだ。 あのサイトを見て思ったろ?『これは運命だ。俺の求めている何かがある』とかってな。   それは力のある奴にしかない、本能みたいなものさ。 いずれにしろ何時かは、こうなっていたんだ。 それを早めただけだ。 …文句を言うなとは言わないが、この宿命と現実を受け入れろ」

真面目な顔で言い切る
な……んだよ…それ…
宿命?使命?運命?本能?
知るかそんなの!!
だけど、それが本当なら
…母さんはもう…
頭がゴチャゴチャになる
今は兎に角考え無いでおこうと
咄嗟に、そう思った




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