Shadow Soul Hunt
寝息をたてる白狼の横で
あまり内容が頭に入らないまま
ただテレビの画面を見詰めていた
そして時刻は
22時となった
「起きてください!!白狼さん起きて!!」
いくら大声を出しても
体を揺すってみても
全く起きる気配すらない
「ん…う……ん?」
なんとか少し眼が開く
「起きてください!!」
「………いやだっ!!」
ムッと眉間にシワを寄せると
寝直そうとする
……はぁ?
ガキかアンタは!!!
プッツン
俺の堪忍袋の尾がキレる音がした
「起きやがれ───ぇ!!!!」
ドガッ!
ドサァァァ────!!
「ギャ──ァ─ァ!!?ア?」
俺は怒に任せ
ソファーの下を掴むと
ちゃぶ台返しの要領で
勢いよくソファーを引っくり返した
白狼は勿論、ひっくり返しになったソファーの下敷きとなった
「何しやがるだーテメェ!?」
「っるせー!さっさと起きねぇからだろー!!」
白狼の怒号よりも
でかい声で言い返す
「だいたい22時に起こせっつったから起こしたのに、何が《イヤッだ!!》だょ!? ふ・ざ・け・ん・な〜ぁ!!」
今までの鬱憤が爆発した
白狼は初めて俺の怒った所を見て、目を丸くする
「それに、アンタ……は……」
フッと我に返り
げっ……やっちまった〜俺!!と、急に焦りを覚えた
……それを悟られないように
白狼の様子を窺ってみる