Shadow Soul Hunt

エレベーターの中で、呼吸を整える。

エレベーターが止まり扉が開くと、目の前に面接会場の案内看板が置いてある

「304号室…」

廊下を先に進むと304号室が

「あった。」

そこから、肩を落とし項垂れた男が出てくる。

「なんだよ…あれ……ふざけやがって…」
ぶつぶつと文句を呟いていた。

……ああゆう人間に
なりたくねぇな。


不安にかられながらもドアをノックする。
「し、失礼します。」
ガチャッ

狭い部屋の中に1人の男性がソファーに座っている。

部屋の中央の机には
黒い布を被せた正方形の謎の箱がある。

…なんだ?あれ…

ソファーに座る其の男というのが
純白の着物を纏い
肩まで伸びた白銀色の長い髪に
琥珀色の鋭い瞳をした美しい男だ。
まるで白銀色の狼のようだ
どこか妖艶で不可思議な雰囲気を漂わせていた。

しかし、その顔には似つかわしくない、呆れ顔で座っている。


俺はつい見れと数秒固まってしった。

「…おい」

「あっ…はい!?」

男に呼ばれ
我に返った俺は
急いで自己紹介する

「小澤拓浪です。えっと」
そういえば
自己紹介の内容なんか考える時間なかったし…!!

どうする!?俺!?

「自己紹介はいらん」

男が立ち上がりながら言う

「え…」
「それよりこの中を見ろ」
コンコンと箱を叩く

「…はぁ。」
言われるがままに
箱に手を置くと
…ヒンヤリ…

「…!!!?」

な、なんだ!?
箱は氷みたいに冷たい

よく見るとカタカタと小刻みに動いているではないか。

男の方を見ると
早く開けろと言わんばかりに、俺を睨んでいる。

俺はこのバイトがしたい
きっと何かが、変わるはずだから

俺は決心し
箱の布を掴み
バッ!と布を取った
布の下からは、漆黒の箱が現れ
その蓋をも間髪入れず開けてみた

箱の中には…
「?」



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