海に行こう
きーんこーんかーんこーん・・・
「あ、チャイム鳴った~席戻ろ!!」
みんな、椅子をがたがた言わせて各自席に戻った。
ちなみに、あたしと佑志は隣の席。
まぁ一列ずつ感覚が開いてるから、くっついてるわけじゃないけど。
担任が教室の入ってきて、午後のHRが始まった。
激しい睡魔に襲われながら長い担任の話を聞いていると、頭になんか当たった。
「?」
それは四つ折りにされたルーズリーフで、佑志から渡されたっぽい。
『おい、角当たったぞ。いてーよ』
軽く横を睨むと、倍返しで睨まれた。
はやく読めって目が言ってる。
あたしは先生に見えないように、おなかと机の間でカサカサとそれを開いた。
-------
さっきはうまくいってくれてありがとな
放課後、楽しもう
俺より
-------
俺よりって…佑志らしいけど。
“俺”を横目で見ると、顔をそむけていた。
顔…赤いよ?
なんだよ…こっちまで照れるじゃん。
-------
今度ジュースね!!
あの海懐かしい^^
思いっきりはしゃごうね♪
-------
そうルーズリーフに書いて、耳まで赤い“俺”の頭に角を思いっきりぶつけてやった。