海に行こう
『ですから、新入生のみなさん…』
「はわゎゎ・・」
退屈な入学式。あくびが出てしまった。
はやく終わらないかなぁ…と思っていた矢先、だらだらとしゃべる校長と目があってしまった。
あたしは大慌てで「きをつけ」の体制になる。
そんなあたしをみてか、校長がちょっと微笑んだ気がした。
「ん?」
あの校長、どこかでみたことがある気がする。
てか、会って、しゃべったことがある気がする。
なんでだろう…。
「ちょっと、ねぇ!一之瀬さん!!」
「え」
隣をみると、もうみんな退場を始めていた。
「ご、ごめん…」
またも注意されてしまった…。
そして、またあのへんな校長があたしをみて、微笑んでいた。