海に行こう
「ねぇねぇ、どこ中―?うちは○○中!!よろしく~」
入学式は無事終わり、ホームルームも終わった。
自己紹介とか、細かいことは明日決めるみたい。
今日はもう、新入生は帰宅していいそうだ。
乃ノ歌と話しているとボーイッシュな感じの女の子が一人、会話に入ってきた。
「うち××中、よろしく!!」
「あたしは乃ノ歌、櫻井乃ノ歌。こっちのあほそうなのは、一之瀬沁織」
「ちょ、あほそうとか乃ノ歌に言われたくないし―!!えっと、名前は?」
「ははは、仲いいんだね。あ、うちは広瀬菜々子、菜々子って呼んでね」
「よろしく、菜々子。あたしは沁織でいいよー。こっちのバカそうなのは、乃ノ歌でいいから」
「ちょ、仕返しとかせこいよ」
「乃ノ歌に言われたくないもん、菜々子、家どこらへん?一緒に帰ろうよ」
あたし達は、すぐに仲良しになった。
菜々子は本当にいい子で、おもしろいし、やさしいし、男子ともすぐに仲良くなれるタイプなんだろうな、って思った。