ホタル

一人で納得していると、後ろから物音が聞こえた



「そこ、危ないからあんまり行かない方がいいよ~」

振り向くとそこには「亜紀」がいた


「そこの崖、落ちて亡くなった人沢山いるから、気をつけないと死んじゃうよ」

そう言って俺の隣まで歩いてきた

突然の出来事で、ビックリしたけど、まさかこんな所で会ったりするとは思わなかった


『この前はいろいろごめん… お前ここら辺に住んでるのか?』

「?…あー井戸で水くんでた人か~!別にいいよ~わたしここら辺に住んでるんだ あんたもこの辺の人?」


あんまり覚えられてなかった事にショックなんてうけてないからなー

『ちがう― 俺は東京からきて夏休みの間だけ、親戚の家に預かられる事になってんだ』


「ふーん そうなんだ~」

あまり興味なさそうに亜紀は言った



「あっそうだ!ねぇー暇なら、ちょっと手伝ってくれない~」

そう言って壊れかけていた、祠を指差した

「この祠壊れちゃって可哀想だとおもわない?一緒に直してあげようよ♪」


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