執事と共にお花見を。
「あのご老人、最後に『ありがとう』と、仰っていましたね……」


恵理夜は、春樹の胸に縋りついた。


――そして、声を上げて泣いた。

その声を掻き消すように、強い風が吹き荒れる。
< 125 / 128 >

この作品をシェア

pagetop