執事と共にお花見を。
「お嬢様、念のため救急車を呼んでいただけ……」


と、言いかけた言葉はしりすぼみに消えた。

恵理夜は既に携帯を片手に電話を掛けていたからだ。


「さすがですね」

「状態は」


春樹は、手際よく状態を恵理夜に伝えていく。

恵理夜は、その言葉を手短に電話の向こうへ伝えた。
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