執事と共にお花見を。
「今日も、あの公園に行かれたのですね」

「どうして、わかったの」


春樹は、恵理夜の髪に絡まった花びらをつまみ上げた。


「まるで、何かに惹きつけられているようですね」

「え……」

「桜が、お嬢様を惹きつけているのでしょうか。それとも、あの老人が?」

「……さあ」


そう言葉を濁しながら恵理夜は自室へ向かった。
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