執事と共にお花見を。



――車の後部座席からドアの外へ足を下ろす恵理夜。

「申し訳ございません。私が離れた隙にこのようなことになるとは……」

その恵理夜の前に跪きながら春樹は、ジュースで汚れた恵理夜の膝を拭っていた。

「平気よ」

ただ、そう言う恵理夜を、春樹は痛ましい気持で見つめた。



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