執事と共にお花見を。
「昨日の今日のせいかしら。随分静かに感じるわね」


と、老人の隣に腰を下ろしながら恵理夜は言った。


「……ワシにとっちゃ、最近で静かな日は無ぇ」

「あら、私のせいかしら」

「よくわかっとる」


そういいながらも、老人の白濁した目は穏やかだ。


「で、相変わらず友達も作らず何しに来た」

「貴方がここにいる理由、当てにきたの」


老人が黙り込む。
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