誰についてく?
「信吾お兄ちゃんも、スキップで来て」
「…」
「早くぅっ」
「は、はい」
信吾はヤケ気味にラッタラッタと足を上げスキップで砂場へ向かった。
「信吾お兄ちゃん、スキップ上手ね」
綾香はキラキラと尊敬の眼差しで信吾を見つめた。
「あ、ありがと」
と、信吾が照れたその瞬間、
「けど、もも組のやすおくんの方がちょっと上手いかしらね」
と、綾香は首を傾げた。
「…あ、あっそ」
二人はとりあえず、砂を高く硬く盛り上げ始めた。
「ねぇ、信吾お兄ちゃん。あそこのお兄ちゃんも一緒に遊んであげる?」
「ん?」
信吾は綾香が指差す方を振り返った。
そこには、公園のベンチに一人で踏ん反り返って座っているヤンキーそうな男がいた。
「綾香ちゃん、指差しちゃダメだよぉ」
信吾はそっと綾香の腕を下げさせた。
「あのお兄ちゃんは、砂遊びは好きじゃないよ。だから、誘わなくても大丈夫」
このまま信吾を追う方は、
『次へ』へ。
ベンチの男に付いていく方は、
『4ページ』へ。