誰についてく?
昌広3−2
「俺もあのくらいの子見つけて、自分の好みに育てるってのもいいかもしんないな」
砂場で遊ぶ女の子を見て、昌広が真剣にそう思ったその瞬間、その砂場の向こうを部屋の天井のに貼っているポスターの女性に似た女が急いでいる様子で通り過ぎた。
「っ!」
昌広はベンチからサッと立ち上がると、その女を追った。
女が公園から出ようとする辺りで追いついた。
「やっ」
女の前に立ちはだかると、昌広は軽く右手を挙げて、しっかり微笑んだ。
昌広はこの笑顔に多大な自信があった。
しかし、その昌広の行動に、一瞬驚いて立ち止まり、目を見開いたが、女は昌広を避け、何も言わずにサッサと歩き始めた。