誰についてく?
昌広はあてもなくテクテク歩いていたが、ポケットから携帯電話を取り出して見た。
「11時53分か」
その途端、
『グ〜』
っとお腹が鳴った。
昌広は、回りを見回して目に入ったレストランに入った。
「キノコピラフ」
待っている間、昌広はボーっと窓の外を行く人を眺めていた。
女子高生が4人ギャーギャー笑い転げながら通って行ったり、若い夫婦がスースー寝ている赤ちゃんを乗せたベビーカーを幸せそうに押していたり、おばさんが買物袋を3つも4つも重そうに提げていたりり。
あまりにボーっと見ていたので、ピラフが運ばれて来たのにも気がつかなかった。
ふと見るとテーブルの上に置いてあるので、食べはじめた。
「…自分で作った方がうまいな」
ぽつりと呟くと、あっというまに食べ終えた。
食べ終えるとレストランに用はないので長居はせずに外へ出た。
が、歩く事にも疲れたので、タクシーを拾って帰る事にした。
別に急いでいるわけでもないので、レストランを出たすぐの道に立ってタクシーが通りかかる偶然を待っていた。
10分位待った時、タクシーが来るのが見えた。
「来た来た」
昌広が手を挙げて止めようとしたその時。
昌広の2m前にサッと出てきた高校生ぐらいの男が手を挙げ、タクシーはその男の前で止まった。
昌広は『カチン』ときて。
「おいっ!」
と、タクシーに片足突っ込んでいる男を呼び止めた。
このまま昌広を追う方は、
『次』へ。
タクシーの高校生を追う方は
『20ページ』へ。