ティッシュに涙と少しの残骸
車に乗り込みシートベルトを締めようとしたら胸を揉んできた。

「ベルト要らないだろ」

そのにやけ笑いに腹が立った。ムカつきを抑えつつ、こんなとこじゃ嫌と可愛く拗ねてみせる。

「今日はお祝いにホテルに行きたいな」

だって車や外でなんてもう散々、しかも寒いし。する事は死ぬほど嫌だけどせめて今日くらいは室内がいいや。

「よし♪わかった」

うんざりして窓を眺めてなんとなく外の景色を目に映したら雪が飛び込んできた。

「あ…」

どうりで寒い訳だ。これからコート着なきゃね。目線を窓から外し携帯を開いて電源を切った。

「早く降りろよ」

ホテルに着き覚悟を決めて中に入る。そういえば初めてだっけ、キョロキョロと部屋を物色してると彼奴がお風呂に誘ってきた。
ブレザーをハンガーにかけ洗面所で制服を脱いだ…
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