ティッシュに涙と少しの残骸
『全然』

彼女を真っ直ぐ見て答えた。

【嘘だあ】
『俺的にもう少しほっぺに肉ついてれば合格かな』
【なんの合格なんですか】

クスクスと笑い俺に突っ込んできた。
少々の世間話をしてアドレス交換をした。お互い名前で呼び合うのはそう時間はかからなかったんだ。

『またな星流』
【猛、ちー助くんまたね】

ワンッ!
星流は振り向いて手を振りながら帰って行った。カフェオレの缶を大切そうに持って。
俺はしばらくちー助の相手をしてから家に戻った。


『ただい…』

バンッ!!!

「なんなの!?この成績は!?」
「ちょっと落ちただけじゃん。そんなに目くじら立てて怒る様な事でもないよ」
「待ちなさい!将!」

居間から将が軽々しい足取りで出てきて階段を昇って行く。俺はちー助の足を拭いて台所へと追いやり、マリンブルーの皿にご飯を入れて俺は部屋へ閉じこもった。
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