ティッシュに涙と少しの残骸
由紀を途中まで見送り踵をかえして家に向かおうとしたら

「星流?」

はっとして声の方を振り返る。駆け足で私に接近し、手を握ってきた。

「星流、その格好…」
【明日から学校行くよ。もう逃げるのやめたんだ。…遅くなってごめんなさい】

お母さんは泣きながら首を横に振りただ、ただ頷いて私を抱きしめてくれた。お母さんの体温が心地よくて、あったかくて私も泣けてくる。

「お祝いしようか。お寿司食べに行こう」
【じゃあケーキもね♪】

お母さん、ありがとう。壊れていた私をずっと支えてくれて
そっと見守っててくれてありがとう。
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