ティッシュに涙と少しの残骸
トモダチ
ちー助と河原に到着してリードを外し自由にしてやる。俺はいつも通りカフェオレの蓋を開け喉へ流し入れた。もうひとつのカフェオレは無理矢理にポケットにねじ込み、空を仰いでため息を漏らす。
いつものクセで2本買ってしまった。明日星流に新しいのを買ってやってこれは自分の分にするか。

初めてだった
星流が河原に来ないことがこんなに寂しいなんて知らなかった。
ちー助もなんだかつまらなそうに川を眺めたり草を噛み千切って無駄に吠えている。
別に毎日散歩に付き合うなんてそんな義務は星流にはない訳だしこんな日が有ったって不思議じゃあない。
高校生なんだから色恋沙汰も有るだろうし、友達だって居るだろう。それに元々は俺とちー助の散歩だから他に人は居なかった訳だし…
でもなんでだろう
この空虚感は。なんでか胸がごろごろしている。
明日は星流来るかな?
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