ティッシュに涙と少しの残骸
【大丈夫?ちー助ったらリードも付けずに勝手に走ったらダメじゃない!】

俺が言いたいことを代わりに言ってくれ、叱ってくれた星流の肩を掴んだ。

『はあ…はあ…。サンキュ』

星流の後ろで悲しげにキュウンと鳴いて伏せをした。どうやら反省してるらしい。星流の肩を少し借りて立ち上がり、スカートの裾を気にして引っ張る星流に違和感を感じて二度見する。

『星流?それって…』
【ん?】
『もしかして制服?』
【…そうだけど】

毎日一緒に居て年齢なんて気にもしなかったけどこうして制服を着ている星流をまざまざと見せつけられると改めて“高校生”なんだと確認せざるを得なかった。
照れくさそうにはにかむ星流が可愛くてこっちもなんだか照れてしまった。
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