ティッシュに涙と少しの残骸
【…猛のお陰だよ。学校行こうって決心ついたの】

頬を薄紅色に染めて恥ずかしそうに目線を泳がせながら俺と視線を3秒だけ合わせて口元をゆるめながら笑う。
ちー助が抗議するみたいに吠えて星流に擦り寄る。

【ふふ。ちー助のお陰でもあるんだよ】

しゃがみ込みちー助をいいこ、いいことあやす様に頭を撫でて首輪にさりげなくリードを繋いだ。

【私帰るね。散歩には毎日行くよ】
『無理しなくてもいいんだぞ。送るよ』

すると星流は回りながら俺たちから離れてく。くるくる回る度にスカートがひらひらしてきわどい部分が見えそうで見えない状態に釘付けになる。

2メートルくらい回ってぴたりと止まり頭だけ振り返り

【また明日―!!】

両手を大きく振って走り出した。
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