ティッシュに涙と少しの残骸
腹がよじれるほど笑って、お互いの笑ってる顔が可笑しくてまた笑う。ひとしきり笑い合って呼吸を調えながら涙を拭うと星流も目をこすっていた。

【おっかし―…】
『こんなに笑ったのって久しぶりだ』

星流は私もだよとちょっと紅くなった頬ではにかんだ。立ち上がりちー助を呼んで帰ろうとリードを繋いでたら星流が俺の背中をつついた。

『どうした?』
【あの、ね。今夜猛のおウチに行ってもいい?】
『構わねぇけど。此所じゃダメなのか?』

ちー助を横目で見て

【話したい事があるの。ちー助には悪いんだけどふたりだけで】

決心がついた様な真剣な表情に胸を突かれた。

『解った。来る時メールくれよな』

またあとでと手を振って別れた。
< 161 / 248 >

この作品をシェア

pagetop