ティッシュに涙と少しの残骸
ガラガラと
音をたてて
私の一部が壊れてゆくような感覚を覚えた。
泣くもんか
涙を堪えて口をへの字に曲げて侑一さんを睨んだ。

「君のせいで美葉ちゃんが困ってるんだから猛から離れてよ」

バシン!!

言葉より先に手が出てしまった。









【私のこと知らないくせに!偉そうにゆわないでよ!!】

真っ赤な傘を手放して走り出す。バシャバシャと雨の中泣きながら走る。
騙してたの?
心の中じゃ私のこと笑ってたの?

ばかみたい

友達でもなんでもなかったなんて、ね。
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