ティッシュに涙と少しの残骸
スイッチを入れて星流を狭い風呂場へと案内してタオルと着替えを渡す。

【…あ、りがと】
『ちゃんと温まってこいよ。服は洗濯機に突っ込んどけ』

がしがしと頭を吹きながら説明した。ドアを閉めて、シャツとぐっしょりと濡れて重くなったリーバイスのジーンズを脱いで居間に戻るとちー助が寂しそうに寄ってきた。

『今日散歩無理だな。綱引きでもするか』

ワンッ!!

『ちょっと待て!着替えさせてくれ~』

腰に巻いてるタオルをくわえてぐいぐい引っ張るちー助に負けると嬉しそうに尻尾を振り回し尚も吠えて自分の寝床から紐を持ってきた。
親バカな俺は星流がいつ出てくるか気にしながらちー助と綱引きを楽しんでたら、急に紐をパッと離され力を込めて引いてた俺はひっくり返った。
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