ティッシュに涙と少しの残骸
そのまま強く抱きしめてきた。俺は星流をつぶさないように体重を両腕で支えて堪える。腰のタオルも心配だ。そしたら星流が囁くように呟いた。

【ね、猛…】
『ん?』

もじもじしていてなんだか告白のシチュエーションみたいだな。こんな雰囲気くすぐってぇなあ。
星流をからかってやろうと背中に腕を滑り込ませ体制を逆にしてやる。

【ひゃあっ!?】

ほら、慌ててる。
もう!猛なにやってるの!って言って離れるんだろ。いつものパターン。ところが星流はうつぶせのまま俺の胸にくっついたまま動かない。もしかしてほんとに風邪ひいたんじゃ…

『星流、真面目に聞くけど具合悪くないか?』
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