ティッシュに涙と少しの残骸
それはきっと誰にも解らない
だってみんな私を見れば逃げてゆくから
そして私も逃げるから

2ヶ月前は誰が見たって「女の子らしい可愛い部屋」だったのに今は全てを切り裂いた怪奇な部屋と化した。

骨張った指で窓を閉めぼろぼろのカーテンを引き、ベッドに身を投げ枕の下にある写真に話しかける。

【どうして…?私じゃなかったの?なんで真雪を連れてったのよ!】

悔しくて苦しくて
胸の真ん中がえぐられる

イタイ
痛い
イタイ

だらしなく伸びた前髪が目に入って視界を妨げる。
カアッとなり根元から抜こうとしたけど、ちか…ら入んない…
ぷっつりと糸が切れた操り人形みたいに私のからだはベッドへ倒れた。
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