ティッシュに涙と少しの残骸
生まれて初めての告白

普通は嬉しいだろうけどあたしは違った


「…年上だから色々知ってそうって思った?」
「えっ?」
「セックス経験豊富そうだって思った?」
「あの…ッ」

顔全体を真っ赤に染めてぐるぐると目玉を動かして言葉が詰まったらしく答えない。
やっぱりか。
男なんて所詮ヤりたいだけなんだね…

「好きな人、居るから」

冷たく言い放ち教室へと戻る最中、星流の後ろ姿を見つけた。
髪伸びたね。相変わらず白い肌にすらりと長い脚。思わず後ろから抱きしめた。

【きゃっ!?真雪?】
「次生物だよ~、移動だよ~」

女の子同士の軽いスキンシップは誰が見ても可愛いな、仲良いんだなくらいにしか捉えられないから有難い。

【びっくりした!今日も真雪のウチで勉強?】
「数学解んない…」
【公式使えばすぐ解けるって】
「その公式を覚えらんないのよ」
【簡単な覚え方教えてあげるね】

高校生らしい日常会話と星流の笑顔。
お揃いの制服に短いスカート丈。
何気なく過ごしてる毎日があたしにとって一番大切なの。
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