ティッシュに涙と少しの残骸
まぁ全部食ったけどさ。
食器を下げ部屋に着替えを取りに階段を昇る。携帯を開きメールチェック…

『侑一しつけぇな』

明日返すと短く返信し、ベッドに放った。ドアを開けたらちょうど将が風呂からあがり部屋へ入るとこだった。

『もう少し早く帰ってこい。母さんに心配かけるな』
「努力するよ」

素っ気なく返しドアを素早く閉めた。蹴りいれたろか。

ワンッ!
ん?ちー助が困ってんな。二階にはあがって来ないように躾てあるから母さん大丈夫かな…

「猛―!」
『今行く』

やっぱりちー助は俺じゃなきゃだめなんだよな。

「なんか機嫌悪いみたいで」
『ちー助、どうした?』

寝床の毛布をくわえて俺の前に置いた。

『母さん、青い毛布は?』
「ボロボロになったから捨てちゃった」
『毛布が違うからちー助困ってんだよ。いつもと違う感触に違和感感じてるんだ』
「そうなの?新しいの気にいらないの…?」

俺は必死にちー助に新しい毛布が気持ちいいと教えてやった。ちー助は頭の良いこだから繰り返すうちに納得して素直に寝床で新しい毛布と一緒に寝てくれた。
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