月だけが知ってた


「で?」

ミートソースをつつきながら美里さんが鋭い眼光でワタシを捕らえる。

  「で、といわれましても・・・」


     まさか
     たかおに・・キスされた。
    なんて言える訳ないし・・・

 「咲~、いつのまに彼氏出来たのよ~」

カレーを口に運びながら百合子さんがつっこんでくる。


 「彼氏・・とかじゃなくてですね・・?」

ワタシもサラダを頬張りながら首を傾げる。



    だって。
    なんて言えばいいんだろう?


    妻子があって、
    18も上で?
   付き合おうって言われた訳でもないし・・



    ましてや
    付き合うなんて



        フリン。

         だよね?





   ・・・というか、たかおはなにがしたいんだろう?



   ・・・・・・・・・・・・・。









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