月だけが知ってた
あの日から、一日。
ワタシの頭はあの、謎でいっぱいで。
「・・・・き?」
いっぱいで・・
「?・・き?」
いっぱい「さきぃっ!!」
ドンッ
大きな音と共に目の前には書類の山
と美里先輩。
「あ、どうしたんですか?」
すごい形相の先輩にたじろぎながらおずおずと聞く。
「どーもこーもないでしょうがっ??何回声かけたと思ってるのよ?!」
「あ・・、すいませんでした。ちょっと「恋かしらっ☆☆」
「百合ちゃん??」
美里先輩の後ろから百合子先輩が顔を出してニヤニヤと笑いながら迫ってくる。
「咲~、恋でもしちゃったんじゃない?仕事大好き咲ちゃんが、上の空なんてそれしか考えられないもの。」
恋?
あれは、恋とは、言わないよね・・・
「なにぃー!!アンタ、誰よ?」
「ちょっ!美里さんっ!」
美里先輩がワタシの肩を両手でがっしり掴んで前後に振りまくる。
「答えなさい~!!アタシの知ってる奴??」
・・先輩、こんなんじゃ話せないっス・・・
見兼ねた百合子先輩が美里先輩を宥めてくれたけど、
そのまま社食に連行された(昼時だったから)